もう春

菜の花が咲いた

1輪 2輪と寒さの中で目にした花を

大事に春を呼ぶ花と探していた

もうすっかり春 寒さがない岸辺の散歩道

バ-がツワブキの若芽を探して先を行く

極端に進んだ菜の花の開花 おそらくこの数日の日差しの計らいだろう

ほんの少し前までは水面を伝わってくる風の冷たさにコ-トの襟をたてた

今は寒さも冷たさもない

岸辺から岸辺へと渡る水鳥も動きさえ日を浴びながら

遊びの調子だ

白玉椿の葉は充実して厚みと艶はみごとです

葉の一枚一枚に重さと弾力が漲っている

葉をひきちぎって噛んでみたくなる 渋いが本の少し甘味がある

子供時代は遊びながら木の葉をちぎっては噛んだ

ツツジの葉には産毛がるので花を噛んだ

この花は子供たちはよく口に入れていた

酸っぱくて程よい味覚だった

山帰来の葉もいい それに深山ガマズミの赤い実

その頃の子供仲間はその地域の食べられる草の実や

木の実のことは熟知していた

話はそれましたが私達の子供時代は

食べることが最大の関心事でした

今でもその話をすると我らの年齢はその話に花を咲かせる

懐かしい共感を皆共有しているからだ

その頃の子は自分が食べたくても友達に出会えば

自分の物を分けて与えた 例え少しでもそうせずにはいられなかった

いわば仲間同士の無言のうちの礼儀でもあった

そして貧乏同士で仲が良く楽しかった

食べ物の奪い合いなど皆無だった

そんなことは恥ずかしくてできない

よく「、、、は食わねど高楊枝、、」と空ぶいていた

武士道だ、、、「早飯 早やぐソ 早や走り」とかいって

天真爛漫だった

だが 中には悪い奴もいた

ほとほと困り果てることもよくあった

今で言ういじめだ その当時も無論いじめはあった

だが 当時の子は 我慢したり耐えたり

強かった

或る偉い人がこう書いていた

「次男がいじめられて帰って来た時 死んでもいいと思って

仕返ししてこい もし死んだら ママに頼んでもう一度お前を

産んでもらうよう頼んであげるから」私は吹き出した

偉い人はほんとに偉いなぁ

話がそれました

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